【夏休みの過ごし方】6年生

 夏休みといえば「受験における天王山」。

 

 この時期の過ごし方が受験の成否を左右するといっても過言ではありません。

 毎日、自由に使える時間が山ほどあり、やる気があるならあるだけ勉強量を増やすことができるからです。そして、そのようなチャンスはもう2度とありません。

 

 当塾でも、夏期講習を機に成績が上昇する子、不安定だった科目が目に見えて安定してくる子、たくさんいます。

 

 理由の一つとしては、夏期講習の授業時間数そのものが多いことがあげられます。

 自分ではスケジュールが立てられなかったり、何をどの程度したらいいのかわからなかったりしても、否応なく授業を受けているわけで、それだけでも勉強時間が飛躍的に伸びているということです。

 

 これにつけ加えて、自分の弱点を克服するとか知識をとにかく増やすとか、目的を持って勉強していれば、さらに上昇の可能性が高まるということになります。

 

 

 

 充実した夏休みにするのに、まず大事なのは「目標」です。

 「○○中学合格」ではなく、「算数の学力を上げる」「国語の読解力をつける」「理科の暗記をやる」のような、具体性のあるもの、「そのためには何をやらないといけないか?」という問いに答えやすいものがよいでしょう。

 「目標」は「行動目標(そのために何をやるか)」とセットで、夏休みに入る前に立ててもらいます。

 

 

 次に、行動目標に沿った「計画」が必要です。

 何曜日に何をやる、といったスケジュール的なものはもちろんですが、「1日に〇ページ練習する」とか「8月□日までに〇個覚える」とか「前期の週テストを、2日に1回分のペースでやり直す」とか、達成具合が目に見えるようなものがよいと思います。

 その間にも夏期講習は粛々と進んでいるので、そっちの復習もおろそかにしてはなりません。

 無謀な計画を立てないよう注意しましょう。

 

 「夏休みになったらあれをやろう、これもやろう」

 「夏休みで一気に巻き返すぞ」

 

 夏休みに過大な期待を寄せて、なんでもかんでも夏休み期間にやってしまおう、すべてのマイナス要素をとっぱらってしまおうと無理な目標を掲げ、無茶な計画を立てて結局空回りに終わってしまう。そういうことが実際にあります。

 

 そうならないための一つの解決策は、夏休みを特別視しすぎないことです。

 

 「夏休みになったら」

 

 なぜ、なってからなのですか?

 その努力は、今すぐ始められないものですか?

 夏休みが終わったらやめてしまうのですか? 

 

 できることは今から始めておけばいいのです。

 「夏休みになったら」という考え方は、結局「明日からがんばろう」というのと同じです。

今やるべき努力を先延ばしにしているに過ぎません。だから失敗するのです。

 「今すぐやろう」ではないから、うまくいかないのです。

 

 「今でしょ!」という言葉がいっとき流行し、一発ギャグのようになってしまいましたが、あれはもともと、「次からがんばります」「明日からやります」と言う大学受験生たちを一喝するものだったはずです。

 必要なことなら今すぐ始めろという普遍的な価値をもつ一言なのです。

今日をがんばったもの、今日をがんばり始めた者にのみ、明るい明日はやってくるのです。

 

 「明日からやろう」を40回言うと、夏休みは終わる。

 どなたの名言か知りませんが、そうしてしまってはいけません。

藤岡教室四谷大塚NET板宿本部校

出口 弘

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