【受験のココロ02】内申点に直結する中3の定期考査

神戸新聞連載

6月下旬は1学期の期末考査期間です。中学3年ともなると、定期テストにも慣れてしまったのではないでしょうか。毎回頑張って乗りこえているのならばよいのですが、変な慣れ方をしているのではありませんか?

一夜漬け、やる気の深夜、気付けば寝落ち…。友達と一緒に勉強する、と言いながら「皆で渡れば怖くない」というようなことになっていませんか?
かく言う私にも経験がありますからご心配なく、いやいや、大いに心配を!
高校進学の内申点に直結するのが、中学3年の各定期考査なのです。

ご存じの通り、兵庫県の公立高校入試は内申点50と学力試験50の割合で判定されます。そのため、内申点がしっかり取れていないとかなり苦しい戦いを強いられ、場合によっては志望校から門前払いとなることもあります。

内申点の近似値を、私たちは長年の経験から、中学3年の通知表で測り取っています。そして今回の期末考査で1学期の評定が決まるわけですから、やはり気合を入れて乗り越えなければいけません。

「そんなアドバイス、直近に過ぎるよ、間に合わない!」との悲鳴も聞こえてきそうなので、少しだけ安心材料を。
1学期評定の内申点に対する影響は小さいようですので、まだ大丈夫。私たちは、2学期の通知表評定を内申点の近似値として進学指導を行っていますが、大過ありません。すなわち皆さんが目指すべきは、2学期の評定を作成する根拠となる中間・期末考査および実力テストなのです。

1学期の失敗は2学期で挽回可能。“受験の天王山”となる夏休みには、受験生としての心構えをしっかりと持ち、努力を重ねれば、2学期の通知表は必ず良くなります。

また、内申点では実技教科の比重が高い事にも留意しましょう。例えば、美術が苦手な子にとって、いきなり絵を描くのが上手になれと言われても無理な話です。しかし、取り組む姿勢を評価してくれることだってあります。単に毛嫌いするのではなく、苦手ながらも食らい付く姿勢を見せることは大切な要素です。

美術館で展覧会を鑑賞し、自分なりに作品や作家について調べる。それを先生にアピールしては。
浅ましいですか?いや、そんな機会から芸術への関心が芽吹くことだってあります。内申点欲しさを契機に、苦手な美術に親しみを持ち、それが楽しみになったというのも悪くないですね。

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