人生で流す涙の量

昨日3/19が、公立高校の合格発表でした。

 

私も合格発表を見に行きました。

彼らの受験番号を控えたメモを握りしめながら、10時の発表を待ちました。

 

そして10時になり、会場は不安と緊張と興奮の混ざった独特の雰囲気になります。

受験生本人、その保護者、高校の先生、新聞社のカメラマン、塾の先生、その広報担当など

様々な人が、様々な思いを持ってその場所に居合わせています。

 

私も受験生たちの邪魔にならないよう一番隅っこで彼らの受験番号を探しました。

でも、一人の生徒の番号だけがありません。いくら見直してもその子の番号だけが飛んでいました。

 

その瞬間、「先生…」と声をかけられました。振り返った先には、真っ赤に泣きはらした目をしたその子と、お母さまが立っていました。

 

悲しかった。ただ悲しく、自分の無力さを痛いほど感じました。

 

進路に悩んでいるとき、やはり志望校を下げさせてあげるべきだったのか?受験をすすめたのは自分のエゴだったのでは?

いろんな感情や思いで心が押しつぶされそうでした。

 

その日は一日、やりきれない思いで過ごしました。

仕事からの帰り道、歩きながら妻にこのことを話しました(うちの妻も個別指導で先生をしています)。

 

その子がいかにうちの塾を好きでいてくれたか。僕らのアドバイスを素直に聞き入れ、本当に頑張ってくれていたこと。

その子に対する自分の指導は間違っていたのではないだろうか。その子の発表会場でのこと、などを話していると、たまらず涙が出てきました。

 

日が変わってもその悔しさ、無力感が抜けません。

重い気持ちのまま、職場に来ました。

 

私が使っている手帳には、コラムが書かれています。

ふと今週のページのコラムを読んでみると、

「人生で流す悔し涙の量は決まっている。最初に泣くか。あとで泣くか。最初に泣いたやつはあとになっても泣くけれど、それはうれし涙。だから今のうちに泣いておけ」

 

ふっと心が軽くなったような気がしました。救われたような思いもしました。

 

その子は、もう前を向いて強い思いで行動してくれています。

今日も朝から、高校に出向き、自分の入試での点数を聞いてきてくれました。

3年後の大学入試では、希望の進路を勝ち取ってきてくれるだろうと今から確信しています。

 

そして、私も改めて決意。

来年にまた同じ気持ちにならないよう、今度はお預かりしている全員をうれし涙で送り出せるよう、

今まで以上に全力で彼らのサポートする一年にしていこうと!

 

 

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